サカナクションの山口一郎が、ブランドアンバサダーを務めるShokz(ショックス)の新作発表会に登壇した。披露されたのは、耳を塞がずに音楽を楽しむオープンイヤーイヤホン「OpenFit Pro」。外界の音を遮断せず、日常の気配と音楽を同時に取り込む構造により、環境とつながりながらリスニングできるのが特徴だ。Shokzはこれまでも、開放感と没入感の両立を追求してきたブランドであり、本モデルではその思想がさらに洗練されている。
会場に現れた山口は、その「OpenFit Pro」を自然に身につけていた。ミニマルなスタイルにも違和感なく馴染み、プロダクトとして過度に主張することはない。日々の動作に寄り添いながら、音楽と生活のあいだを軽やかに往復する――彼にとっての新たな“パートナー”は、そんな特性を備えていた。

「つけていることを忘れる」――身体に近いリスニング体験
「着けていることを忘れるような装着感。そこが一番いい」。実際の使用感について問われた山口は、まずその付け心地に言及する。「イヤホンをつけたまま寝ちゃったりするぐらい違和感がないんですよ。お風呂でも音楽を聴きたいから、そのまま入って、頭を洗う時だけ外したりしています」。デバイスであることを意識しないまま、一日の流れに入り込んでいく感覚。それは“使う”というより、生活のリズムの中に組み込まれていく感覚に近い。
超薄型のニッケルチタン合金製イヤーフックは、さまざまな耳の形状や装着位置に対応する。「僕は耳が大きくて、キャップも深く被れないくらいなんです。耳の穴も、どんなイヤホンも合わなくて。でもオープンイヤーはそれが全く関係ないので、非常に助かっています」。さらに「OpenFit Pro」では音質、通話性能ともに従来モデルから大きく進化した。「僕は通話にも使うので、仕事の上で非常に有利になっているなと思います」

機能と造形、その均衡
機能性にとどまらず、プロダクトとしての佇まいにも、山口の視線は向けられる。「いろんなオープン型イヤホンを使ってきた中で、Shokzはデザインと機能のバランスがいいと思います。ミニマルでありながら、モデルごとにきちんと機能が整理されている」。評価の軸は、見た目だけではない。手に取り、装着するまでの一連の動作にも及ぶ。「持ち運びしやすくて、装着もしやすい。ケースから取り出して耳に着けるまでの形状も、よく考えられているんですよね」
そのバランス感覚を、彼はこう言い換える。「僕、椅子が好きなんですけど、デザインに寄りすぎると座り心地が悪くなるし、座り心地を優先すると見た目が崩れる。その両立にセンスがあると思います」。造形と機能。その均衡に宿る精度が、このプロダクトの魅力を支えている。

日常音が音楽に変わる瞬間
オープンイヤーの特性によって、日常音が思いがけず音楽と重なることもある。「冷蔵庫を開けっぱなしにしてた時にピーピー鳴るじゃないですか。あれが曲の一部だと思って聞こえたり」。生活音と音楽が混ざり合い、どちらが主体か曖昧になる瞬間。「そういう、どっちの音か分からなくなる瞬間が面白いんですよね。日常生活の中で楽しみながら、『あ、この曲いいかも』『こういった構成が面白いかも』っていうヒントを、このイヤホンから得ることも多いですね」。彼はそんな変化を、「新しい習慣」と表現する。
ラジオと“開かれた音”の記憶
「僕はミュージシャンなので、普段音楽を作るときは高音質のイヤホンやヘッドフォンを使っていますが、自分が何かをインプットするときに、このオープンイヤー型イヤホンを使っていろんなものをインプットしています」。精密に“聴き込む”時間と、環境ごと“受け取る”時間。そのバランスが、彼の制作を支えている。
「聴き込む」のは音楽だけではない。ラジオもまた、山口にとって欠かせないオーディオ体験のひとつだ。「僕は1980年生まれで、思いっきりラジオ世代なんですよね。ラジオに救われてきた感覚がありますし、ミュージシャンになるきっかけもラジオでした」。4月7日からは、自身のラジオ番組(オールナイトニッポン)がスタートする。「ラジオって、不特定多数に開かれているものだと思います。自分が感動していた頃のラジオの感覚を、今にうまく適用させながら作っていけたらいいなと思ってます」。選び取る音と、流れてくる音。その違いを踏まえながら、彼は“誰かに届く音”の場をもう一度立ち上げようとしている。
“聞く”ことは、閉じることではなく、ひらくことへ。その変化は、日々の風景の質感を静かに変えていく。

新フラッグシップモデル「OpenFit Pro」39,880円(税込)
先行予約開始:2026年4月7日(火)0:00
カラー展開:ホワイト・ブラック
発売日:2026年4月22日(水)
販売チャンネル:Shokz公式オンラインストアおよび全国の主要家電量販店


