目がその人の魂を写す”窓”であるとしたら、クリエイターのデスクは、その人の頭の中へと通じる”道”なのかもしれない……こう考えた本誌は、気になるデザイナーやファッション界で活躍する友人たちにデスクツアーを依頼。彼らがどのように仕事をしているのかを知るべく、オフィスにお邪魔した。最高級のヴィンテージショップから取り寄せたプリミティブなデスクや手入れの行き届いた観葉植物はもちろん、時には散らかったデスクの上まで、あらゆる形のワークプレイスをご覧あれ。今回はDJ、サウンドデザイナー、サウンドプロデューサーとして活躍するミッシェル・ゴベールのデスクを紹介する。
10マガジン:デスクはどこで購入したものですか?
ミシェル・ゴベール(以下、ゴベール):イーストロンドンのエスタブリッシュド&サンズです。
10マガジン: 整理整頓されたデスクと散らかったデスク——好きなのはどっち?
ゴベール:どちらも同じくらい好きです。
10マガジン:デスクにあるもので、いちばん思い入れがあるものは?
ゴベール:(いまは亡きパートナーの)スティーブン・ブリンクと私の写真ですね。実際はデスクの横の壁に飾ってあるのですが。2000年を迎えたことを記念して、マーカス・マムに撮ってもらいました。
10マガジン:このデスクから生まれたいちばんの自信作は?
ゴベール:私は何時間も机に向かっていて、すべての仕事はここからはじまります。最近手がけたプロジェクトでとても誇りに思っているのは、2023年に開催されたメトロポリタン美術館の特別展「Karl Lagerfeld: A Line of Beauty」のサウンドトラックです。インドのムンバイで行われたディオールの(2023年プレフォール)ショーのために行ったブレインストーミングも誇りに思っています。
Photography courtesy of Michel Gaubert この記事は、10 Men Magazine 58号「ELEGANCE, GRACE, BEAUTY」からの抜粋です。