「永遠(とわ)なる瞬間 ヴァン クリーフ&アーペル ― ハイジュエリーが語るアール・デコ」が東京都庭園美術館でスタート。会期は2026年1月18日(日)まで。
今回の展覧会は、1925年にパリで開催された「アール・デコ博覧会」の100周年を祝うもの。ヴァン クリーフ&アーペルは同博覧会の宝飾部門においてグランプリを受賞しており、そのとき出品された作品の一つ《絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット》(1924年)は今回のキービジュアルにも採用されている。会場となる東京都庭園美術館は1933年に朝香宮邸として建てられたもので、ルネ・ラリックの装飾をはじめとするアール・デコ様式が特徴。朝香宮夫妻が1925年の博覧会を訪れた映像も残っているため、同館の背景とも深くリンクする展示内容に。アール・デコな空間で当時の作品を鑑賞することで、時を超えたラグジュアリーな時間を堪能できそうだ。
1.会場風景 東京都庭園美術館 本館 大客室、2. クリサンセマム クリップ 1937年 プラチナ、イエローゴールド、ミステリーセット ルビー、ダイヤモンド、3. シャンティイ ジップ ネックレス 1952年 イエローゴールド、プラチナ、ダイヤモンド
同展では、メゾンの「パトリモニー コレクション」と、個人蔵の作品から厳選された約250点のジュエリー、時計、工芸品およびアーカイブから約60点の資料を展示。「アール・デコの館」と呼ぶにふさわしい本館では、アール・デコ博覧会のグランプリ受賞作品を含む、1910年代から1930年代にかけて制作されたアール・デコ期のハイジュエリーにフォーカス。ホワイトジュエリーを中心に1920年代以降メゾンが追い求めた立体感のある造形的展開、そして抽象的かつ幾何学的造形と機能性を備えたモダニズムの魅力を放つアイテムを紹介する。そして新館では、メゾンが現代まで継承し続ける「サヴォアフェール(匠の技)」を5つのセクションに分けて紹介。草花や動物をモチーフとしたジュエリーは、自然に囲まれた東京都庭園美術館の環境とも共鳴しあう。
1. 絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット 1924年 プラチナ、エメラルド、ルビー、オニキス、イエローダイヤモンド、ダイヤモンド ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、2. コルレット 1929年 プラチナ、エメラルド、ダイヤモンド エジプトのファイーザ王女旧蔵 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、3. ローズ ブローチ 1925年 プラチナ、エメラルド、ルビー、オニキス、ダイヤモンド ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、4. ロングネックレス 1924年 プラチナ、エメラルド、ルビー、サファイア、オニキス、エナメル、ダイヤモンド ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、5. ブローチ 1927年 プラチナ、ダイヤモンド ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、6. カメリア ミノディエール 1938年 イエローゴールド、ミステリーセット ルビー、ルビー ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、7. カデナ リストウォッチ 1943年 イエローゴールド、ルビー ヴァン クリーフ&アーペル コレクション
さらに新館のミュージアムショップ「リュミエール」では図録やポストカード、トートバッグといったオリジナルグッズ(※購入個数制限あり)のほか、関連書籍を取り揃える。正門横のチーズ専門店「フェルミエ白金台」では、「アール・デコ博覧会 100周年記念コラボプレート」としてチーズプレートを販売。アール・デコの直線と余白の美学に、秋冬の深い味わいを重ねた特別なメニューとなっている。展覧会に関連したトークプログラムも開催予定。詳しくは公式X(@ArtDeco2025_26)や展覧会特設サイトをチェックして。
「永遠(とわ)なる瞬間 ヴァン クリーフ&アーペル ― ハイジュエリーが語るアール・デコ」
会期:2026年1月18日(日)まで
会場:東京都庭園美術館 ※日時指定予約制
https://art.nikkei.com/timeless-art-deco/